6年生の道徳です。
みんなは,友人と意見があわない,あわないときがあった,なんていう経験はあるかな。そんなときどうしているかな?

意見があわないときってあるよね。
今日の道徳は,「ブランコ乗りとピエロ」です。

あるサーカス団の都での公演の初日です。今日は大王も見に来ます。しかし,王様がるのは1時間。その1時間で出番をまかされたのはブランコ乗りのスターで半年前に入団したサムの「空中ブランコ」,馬の曲芸,そしてサーカス団リーダーのピエロの曲芸でした。

大王がきて,公演が始まります。サムの空中ブランコに歓声があがります。大様も大喜び。しかし,サムは約束の時間を守らず,1時間をゆうにこえる一人舞台を演じたのです。「サム,あおれほど言っておいたのに(怒)」。大王は予定通り1時間で帰りました。その後も公演は続き,観衆は喜んで帰るのでした。しかし,控え席で団員の笑顔はありませんでした。サムの勝手な行動をとがめるリーダーのピエロ,それに反発するサム。

「サーカスは大成功だった。このサーカス団のために夢中になって演技したんだ。そこの何が悪いんだ」と怒るサム。部屋の片隅にいたリーダーであるピエロが言うのでした。「わたしも目立ちたかった。ブランコからサムを引きずりおろしたかった。けど,サムの一生懸命な演技と演技が終わって帰ってきたときの顔が青ざめていたほど疲れた姿を見て,サムをにくむ気持ちが消えてしまったよ。サムをならって,わたしも努力するよ。だけど,このサーカス団のためにも,自分だけが団のスターだという気持ちは捨てなくてはならないと思うよ」と話し,サムをゆるすのでした。
サムをゆるしたリーダのピエロ。みんなだった「ゆるせる」かな,「ゆれせない」かな?

ひっきりなしに手が上がり,意見がどんどん出てくる6年生。黒板はあっという間にいっぱいです。


「いいサーカスをしたい,という気持ちはどちらも同じだからゆるせたんじゃないかな~」
「サムはスター,スターだからこそ,他の団員のことも考えてほしいな」
「やっぱりルールは守るべきじゃないかな。でないとチームがまとまらないよ」 などなど
意見発表が止まりません。

1か月におよぶ都での公演も最終日を迎えました。観客からは大きな笑いと拍手。控え席は団員の明るい笑い声に包まれていて,大王からのシャンパンと料理がところせましとならべられていました。
みんな,う~んと迷ったね。それはう~んと考えたということ。「広い心」について考える6年生でした。
わたしが小学生の頃,今の半田病院があるところは広場でした。そこにサーカスがきて,おかんに連れて行ってもらったことを思いだしました。初めて見たサーカス,迫力の空中ブランコ,かごの中で走るバイク,綱渡り,おもしろいピエロ,なんかなつかしいな~。