4年生の道徳は「正直に明るい心で 『だまっていれば わからない』」です。
「正直な人」,「うそをつく人」,どちらの人が好きかな?
自分は「正直でありたい」,「正直でなくてもよい」どちらかな?
当然,みんなは「正直な人」が好きだし,自分は「正直でありたい」とこたえます。

「おはようございます」「おはよう!元気がないね。元気な声でおはよう!だよ」「またか・・・」
毎朝,家をでると隣のおばさんが掃き掃除をしながらかわすことばです。ある日,おばさんの家の前をとおると,おばさんが銀杏の木から落ちたぎんなんをたくさんひろっていたのでした。
「あんなくせいもん,よくひろうな~」と思うわたし。

つぎの日,友人2人と3人でサッカーの練習をしていました。わたしがけったボールが友達の頭の上を越えて,隣のおばさんの家に入ってしまいました。ボールを拾いに行くわたし。するとボールはおばさんが拾って,ざるに入れて干してあった「ぎんなん」にボールが当たり,ぎんなんは地面にばらまかれているのでした。
(ぼくがやったなんて,だれも見ていない。だまっていればわからないさ・・・)と思い,ボールをもって,友達のもとへもどるのでした。

その夜,布団にはいっても,なかなか寝られません。昼間のちらばったぎんなんが浮かんでくるのでした。
次の日,いつもより早く起きて,家を出たわたし。息をふーとはいて,大きな声で「昨日,おばさんが干していたぎんなんを落としてしまいました。だまっていてごめんなさい」とおばさんに言いました。
「おてんとうさんは見てるんだよ。悪いことをしていまったら『ごめんなさい』を忘れてはいけませんよ」と頭をなぜながらにっこり笑い,おばさんは言うのでした。わたしは急に体の力がぬけ,気持ちも軽くなりました。学校で,この話をすると,一緒にいた友達が,僕らも謝りに行こうといって,3人で再びおばさんのお家を訪れるのでした。

誰もが「正直でありたい」と思うし,「正直であるべき」って思うよね。ここで,西明Tが問いかけます。
西明T「みんな,正直でありたい,正直であるべきって思うだろうけど,みんな自分の心に聞いてごらん?,『だまっておけばわかない』『うそをついてごまかそう』と思った経験はないかな?」

ここで,みんなは「はっ」となるんです。この「はっ」となるのが大事なんだよ。
誰しもが経験すること。それを思い返して「はっ」となる。そして,次から気をつけようと,あらためて考えるんだよね。
「正直に明るい心で」で,「正直でいること」の大切さを考える4年生でした。